2011年11月13日日曜日

~「いのちの林檎」上映会報告~


こんにちは、田中優×浪岡新太郎対談の日が近くなってきました

が、その前に

いのちの林檎」上映会の報告をしたいと思います。

※告知文はこちら


会場はこんな感じ


会場を作り上げていきます。

楽しげです。


イベントはおかげさまでなかなかの盛況でした!!

そして

~「いのちの林檎」上映~

「いのちの林檎」は化学物質過敏症についてはじめて描いたドキュメンタリー映画

化学物質過敏症とは、微量の化学物質に反応し、多様な症状を引き起こす病気です。

200910月保険適応認定)

詳しくはこちら→http://www.cssc.jp/cs.htmlCS支援センター)

主人公の早苗さんは重度の化学物質過敏症(Chemical Sensitivity=CS

早苗さんは近所のゴルフ場の農薬散布で重症­の化学物質過敏症になってしまいました。

ある日症状が悪化し、水が一滴も飲めなくなりました。

命の危険にさらされた時、木村秋則さんの無肥料無農薬の林檎にめぐりあい、

林檎の水分で、いのちを繋ぐことができました。

予告編


そして映画上映が終わり


藤澤監督、馬場プロデューサー、相根さん、村田さんとの対談です。


(左から、村田知章さん、馬場民子さん、藤澤勇夫さん、相根昭典さん、僕)


中でも日本における健康住宅の提唱者である相根昭典さんのお話は圧倒的でした。

20年以上健康住宅に携わってきた経験と知識、

さらに話すのがとても上手で、間違いなく本物の活動家でした。



「化学物質過敏症になる人の6割は住宅環境が原因で発症している」

「化学物質過敏症は“住原病”(住むところが原因となり発症する病気)」

「日本にある家の99.9パーセントがシックハウスになってもおかしくないような家」



そんな住宅の現状を知り

「一度はこの業界を辞めようかと思った」そうです。

それでも、20年間研究を続け、健康住宅の旗手として活躍し、

CSの人でも住める家を建て続ける相根さんの言葉にはただならぬ重みがありました。


住宅の現状や相根さんの活動について

詳しくは天然住宅のページをご参照ください。⇒http://tennen.org/

よくまとまっていてわかりやすいです。




自身もCS患者でありながら、真鶴町町会議員を務める傍ら、様々な活動をしている
村田知章さん



3.11以後はやはり空気が変わったCSの方々はみんなそう言っています」

3.11以後降り注いだ放射性物質はCSの方々をも苦しめています。

村田さんは原発関連の事もよくご存じでよく原発のこととCSの問題の

類似性についてお話しています。



以前村田さん主催の「化学物質過敏症知ってね☆映画祭」にお邪魔させていただきました。

そのときに相根さんとも初めてお会いすることができ、

そのほかにもCS患者の方とお話しする得難い機会を僕にくれたイベントでした。

その映画祭の時に村田さんが話していました。

周囲の無理解が僕たちの抱える一番の問題。

それを『知ってくれ』、『知らないから悪い』って押し付けて、

対立していては事態は改善しない

だから、『知ってね』ってぐらいがちょうどいいんだ」


二項対立の思考停止状態にとらわれていては現状の改善はあり得ない。

これは、原発の問題にも、僕たちCTCの活動にも通ずるところだと思います。





マイクを持ってお話している
藤澤監督馬場プロデューサー

お二人は制作費がない中でも、放っておけないとCS患者たちを撮り続けてきました。

(左 馬場プロデューサー 右 藤澤監督)

馬場プロデューサー「今、原発の問題、映画ばかりが取りざたされているけれど、

それで他の問題に目を向けないというのは片手落ちのような気がします。」


藤澤監督これは化学物質過敏症について撮った映画だけど、それだけじゃない。
“人間が生きるってのはどういうことか”

っていうのを伝える映画になったと思う。



僕がこの映画に魅せられたのもまさにそこでした。

化学物質過敏症になって従来通りの生活ができなくなってなお

他のCSの人たちの事を思って、カメラにも、撮影スタッフにも反応してしまうのに

自分のようにCSになった人が救われるならと

自分の事を撮ってほしいと言った本作の主人公の早苗さん、


村田さんの主催する

「化学物質過敏症☆知ってね映画祭」でお会いしたCS患者の皆さん、


みなさん、苦しいはずなのに人にやさしくできる。


彼らが自分の生と向き合い、気高く生きている傍らで


「僕はなにをやっているんだろう」

と自責の念に駆られました。



3.11以降、僕は原発について、放射能について勉強しました。

講演会に行き、文献を読み、インターネットで情報を集めました。

しかし、「原発は悪い」という答えに満足し、

「自分は分かっている」という優越感に満足していました。




そのうえで何をするかが重要であったのに

それこそが村田さんの危惧する思考停止であったのに

馬場さんの言った片手落ちの状況であったのに



これは今の僕の世代に共有されうる“気分”であると思います。

常に自分を省察しなければ、すぐに思考停止に陥ってしまうのです。



重要なことは常に真実を追求し、

周囲の無関心を超えて知らせることだと思います。

無理解を超えて伝えることだと思います。


そのために僕は、僕たちCTCは発信していきます。




原発と化学物質過敏症の問題は酷似しています。

原因物質は目に見えません。

権威主義や拝金主義の蔓延するこの社会で真実は封殺されます。






思えば、61日に船堀タワーホールで僕は初めてこのドキュメンタリーを観ました。

化学物質過敏症のことを初めて知りました。

自分が知らないところで、こんな風に社会から排除されてしまう人たちがいる。

今度の田中優×浪岡新太郎対談のテーマにしてもそうです。

自分たちの知らないところで、社会から排除されてしまう人がいます。



僕はその社会を少しでも変えるためにCTCの活動を始め、

今回の映画祭を、田中優×浪岡新太郎の対談を企画しました。

一番の問題は無理解や無関心です。
それを打破するためには、
発信することが大切だと思います。






うすればいいかわからない場合は「いのちの林檎」
自主上映をしてみてはいかがでしょうか。

自主上映についてはこちらから⇒http://www.inochinoringo.com/guidance/index.html







最後に



この上映会は、

明治学院大学平和研究所(PRIMEご協力していただいたことや

このChange The CampusCTC)が結成されたこと

藤澤監督、馬場プロデューサー、相根さん、村田さんとの出会い

多くの幸運に恵まれ、実現されました。



みなさん、本当にありがとうございました!!




これからもCTCの活動にご協力よろしくお願いします。

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